文化の日

週末の夜から思いがけず取り込まれた 羊膜のベールに包まれ 他人として産まれ変わり 他人として生きた 体の使い方がわからず 心の有り様も心もとなく 時間を留めるために買ったドリップコーヒーが 昼過ぎに目覚めた休日を慰める 煙と一緒に深呼吸する体を 秋…

好きな作家

わたしには好きな作家がいる。その作家の本を読むと、わたしはこんな世界を知らないと思う。わたしの中には、こんな世界が存在しない、知らない、と思う。そして、そんな世界が存在するこの世の中のことが少し好きになる。世界を見直すらしい。素晴らしい作…

業務報告書、という名の。

職場で、7月の終わり頃から毎日、上司に業務報告書を書いている。A4のノートに、手書き、毎日、である。 懐かしさ。その行為自体は、なんだか学生時代を想起させる。上司の方針でこの手書きの業務報告書が実施されて、もう3ヶ月が過ぎた。 そりゃ、もちろん…

秘密のポケット

一度も意識してこなかった事柄や存在が初めて意識された瞬間の驚きを、誰でも経験しているものだろうか。 漠然と知っているつもりだったことを、実はまったく知らなかったことに気づいた瞬間。 女の人生が80年だとして、年が明ければ割とすぐに30歳になるわ…

特等席

昨日、朝の通勤電車にて。 無事に座席を確保し、いつものように携帯でネットサーフィンをしながらニヤついていると、隣とその隣に席を並べる見知らぬ男女の小競り合いを目撃した。その男女は目を合わせることもなく、互いに肩や腕をしきりに動かして威嚇し合…

ゴキブリといえば

たいていの人間は嫌悪感を示す。 遺伝子に組み込まれているのかもしれない。好きだと言う者を見たことがない。そんな存在をタイトルに入れるのは賢明な試みとはいえない。それでも、強く浮かんでしまったものを書き記しておかないわけにもいかない。難儀だ。…

6匹目 〜2016年下半期中間報告〜

昨日、自宅の最寄り駅の線路沿いに野生のゴキブリを目撃した。 今年の下半期だけで6匹目。わたしが彼等を引き寄せるのか、世間一般があまりにも彼等の気配に無頓着なのか? これほど野生のゴキブリを目撃しているアラサー女が他にいるだろうか。 いずれも場…

5匹目の

ゴキブリを見た。追い抜かした。すっかり肌寒くなった秋の夜、金曜日の恵比寿駅東口のロータリー横を彼は慌てて走っていた。 スーツは乱れ、ジャケットの裾口からはシャツがはみ出ていた。脚を忙しなくバタつかせ、微々たる歩みを進める。彼の様子からは焦り…

まじヤバい

今までの29年間もずっとヤバかったけど、たぶん、最近もまじでヤバい。 1.職場でヤバい キャリアプランを聞きたいと言われ社長と直属の上司との三者面談。査定目的じゃないと前置きがあったことと、何よりも自分が将来成し遂げたいことと会社との関連性がイ…

ポケモンGO

先輩2人とともに客先に訪問した帰り道、会社方面に向かうバスの座席に腰をかけるとすぐ、2人はiPhoneの操作を始めた。 仕事のメールチェックかと思い押し黙ると、やがて2人はポケモンGOについて会話を始めた。iPhoneを確認し続ける理由はゲームだった。 確か…

世界最小、祭り囃子

会社から駅までの道程でイケメンサラリーマン3人衆を食い気味に追い抜かした頃、小さな異変に気が付いた。 ほんのり荒い鼻呼吸。息を吸うときに毎回ピーと小さな音が聴こえるではないか。 意識を集中させて数回ほど呼吸を確かめると、これはしばらく鳴ると思…

生きものと気配

道を歩いているとき、野生のゴキブリを見かけることがある。 今年の夏はとくによく遭遇した。今夜で4度目。睨みながら慎重に距離を取る。三歩離れればあとは大抵忘れてしまう。外で見かける野生のゴキブリは愚鈍でのろまにさえ見える。かれらは屋内にいると…

隔離された島

私達は許可なくその島から出てはいけない。 大半の人間が島から出ることなど考えもしなかったし、そのほうが幸せだったのかもしれない。小さな島の崖の際まで使って建てられた巨大な高校は要塞のようだった。 島を出たいと願った瞬間から、闘いは始まる。 木…

お父さんがカブトムシになった話

ああ。いつの間にか秋の気配。 秋の夜長。郷愁。望郷。季節の変わり目は人を切ない気持ちにします。そんな人には、この話。 一瞬で消え去る夏に引かれた後ろ髪を毛根からぶち抜こう。 時代はバブルの後期。都市の再開発が盛んに行われた時分に東京近郊で配管…

やぶかぶれ好奇心

人格の中に友達を満足につくれる要素が少ない。万事OKと思う。どうであれ孤独を身にまとって街を練り歩くしかないのだ。 気になっていた漫画に手が引き寄せられてページを捲ると、 衣服らしい布で、隠す意図があるのか、ないのか、多くの人間のルールに即さ…

マジ大好きな先輩

私は職場に「マジ大好きな先輩」がいる。先輩はとってもチャーミングだ。私は今の職場で働くようになってすぐ、先輩のファンになった。先輩はとてもユニークで、何事にもまっすぐ、なによりも天然だ。社員全員で行った性格診断テストで多くの社員が「朗らか…

蓼食う虫も好き好き

1年と数ヶ月前まで2年近く使っていた路線をひさびさに使う。この感じ、懐かしい。 出発する駅が同じでも、路線が変わると乗る人間がこうも変わるものかね。下北沢や吉祥寺を目指すこの路線に乗り合わせる人間のこの感じ。こんなに苦手だったっけ。 男1女2の…

メランコリック☆タイフーン

台風は大抵、低気圧とともにメランコリーを運んでくる感じがしますね。 とってもみずみずしいやつです。 最近、何者かになりたいという気持ちが目に見えて大きくなりました。将来への不安と自分への根拠なき期待がそれを育てています。 とりとめのない思考も…

映画『あなた、その川を渡らないで』

人がごく自然に使う言葉のうち、なぜか私は皮肉や悪意を感じ取ってしまう言葉に「お似合い」がある。 この感覚は少しずつ蓄積されたようで心当たりが浮かばないが、私にとって皮肉や嫌味を口にするシーンの言葉として記録されてしまっている。 「お似合い」…

グラス横目に

たった数年前のあの日 海辺でふたり、何でもない会話をつまみにビールを飲み干した。 数少なに交わされるのは たとえば水面のきらめきであったり、 互いの語尾の残り香であった。 自分を形容する単語を見つけられず、 相手の言葉と波の音に身を任せ そのまま…

映画『シング・ストリート』

映画『シング・ストリート』を観てきました。http://gaga.ne.jp/singstreet/ 一言で言えば、この映画はファンタジー。みなさん、ファンタジー作品は好きですか?私は嫌いです。昔から嫌いで、ハリ〜ポッタ〜とか、ロ〜ドオブ〜とか、あんな作品は反吐が出る…

ババアの作曲

昨日は、やっと来たお給料日が嬉しすぎて、帰宅途中にスーパーを3軒はしごしてしまいました。 今回はお給料日の2週間前から極貧期間が始まり、そのトラウマからお金があるうちに食料をストックしたいと、とりあえず冷凍させておける食材とパスタ3キロを購入…

悪魔の料理

なんでも冷凍することが癖になっています。 今振り返れば空虚でしかない昔の彼氏との思い出から引き継がれた、わずかな習慣です。 実家帰省の準備をしながら、賞味期限が切れそうなレバーを下処理もせずにそのまま冷凍庫に入れて早3週間。 来週月曜のお給料…

食う 寝る 読む

どうせひとりなら、爆音の中で孤独を噛み締めようとこの週末に渋谷の某clubイベントに終電でふらりと行ってきました。 さすが渋谷の深夜帯という感じで若い人が多く、しかし、フェスに来るような、同じ振り付けをみんなで踊るのが楽しいです!みたいな太陽の…

暇だな

電車の移動 本も金も予定もなくて 暇だな SNSでみんなの幸せ見て、暇だな 目の前でテスト勉強している可愛い女子高生 きっと学校のアイドルだな 暇だな クソジジイどもに目を潰され羽根をもがれた若者たち 痛みも知らず安居楽業 世紀末だな 暇だな

ベルセルク

昼と夜の裂け目 影伸びる忘却の地に 鐘が響く 生まれ育んだ希薄な街を駆け抜け 血の流れる真の故郷へ 道無き道をひた走るその耳奥底に 道無き道を走る別の者 __________________武器のない、無力な幼少期。手探りで進む闇に差した、一筋の…

告白

私が勝手にしてることなので、返事のことをプレッシャーに感じないでもらえたら助かります。 ---------------------------------------------------- 私の家族の不幸は...... 父親が42歳のときに脳卒中をして以来、後遺症を抱えて身体機能のレベルを段階的か…

〜食狂〜

おーい 今日の夕飯、どうするー? あれやろ、冷蔵庫の食材使わな。 えー。でも、お肉食べたくなーい? せやかて、野菜は充実してるやん。 でも、最近ずっとその野菜じゃない? まっすぐ帰らんとスーパー寄り道して、その時仕入れた食材ばっか使いよるから減…

明日が父親の七回忌のため、週末の休日を使って実家に帰省しました。 昨日は、建て替えが済んで2日目の友人の実家にお邪魔し、友人や友人の両親、友人の飼い猫たちとのんびり過ごしました。子猫の頃から知っているはずの猫たちには人見知りをされ部屋から逃…

目 鼻 口 右 右 上 鼻 目 口 上 上 左 下 下 鼻 口 口 口 鼻 口 目