文化の日

週末の夜から思いがけず取り込まれた

羊膜のベールに包まれ

他人として産まれ変わり

他人として生きた

体の使い方がわからず

心の有り様も心もとなく

時間を留めるために買ったドリップコーヒーが

昼過ぎに目覚めた休日を慰める

煙と一緒に深呼吸する体を

秋の風だけがやさしくなでる

 

剥けずにいた里芋を煮っころがし

一日を想う

風呂に溜めた温もりに立ちのぼる

バスロマンの香りを吸い込んで

健やかな生き様を想う

 

汗とともに流れ去らず

わずかに残った言葉のかけらを集めて

夜の街に深呼吸をする

孤独とコーヒーと温もりが

三層となって漂う

昼間の部屋を想う

 

ある日急に帰るわたしを

迎え入れるまで

いましばらくは他人を生きねばなるまい