意識が高くない独身アラサーの夢が百貫デブになった件

たくさん食べなければ、痩せてしまう

 

私にも、そんなすさまじい新陳代謝を誇った青春時代があった。

 

それが今はどうか?食べたら食べた分だけ、太る一方だ。

 

特に、太ももの裏からお尻、腰周りは、食べた分だけ厚くなる。

 

スタイルだけが売りだった女としては、落ちぶれた昨今のスタイルに心底がっかりしている。

 

なるべく大股で歩いたり、階段を使ってみたり、奇妙なダンスを踊ったりと何かと生活に運動を加えているものの、なかなか痩せない。

 

めちゃくちゃ食べているのだから、当然の結果だ。

 

つい先日外出した際には、昼間からソーセージや分厚いベーコンをつまみにワインをしこたま飲み、夕食にうな重とビール、夜食に焼肉とコーラを食べた。

 

文字にすると、改めてゾッとする。最近では、食べることに罪悪感を抱くようにまでなってきた。

しかし、何かと理由をつけて、この食事はカロリーゼロだと宣言して食べるようにしている。

 

とにかく、食べることが、どうしようもなく気持ち良い。食材を口いっぱいに満たし、空気を含みながら咀嚼し、立ちのぼる旨みと香りを胃に流しこむ。

 

何かを食する喜びが身体に満ちて、恍惚とする。

 

許されるなら、ずっと食べていたい。

 

そう、私は自然と、何も罪悪感を抱かず、欲望のままに食事をし続ける人間になりたいと夢見るようになった。

 

どうせ痩せないならいっそ、太り続けても、何の罪悪感も持たない人間になりたい。

 

あぁ、神よ。