季節の変わり目だから衣替えをしなきゃだし、最近はお腹が目立ってきたので出産以降まで着られない服を押入れの奥に片付けた。

 

産後に体型が戻るかどうかも心配なのだが、そもそもその服をまた着たいと思うほど気に入ってるかと考えるとそうでもない服が多くて戸惑う。

 

20代後半から、服とか靴とかバッグとか、職場にも着ていけるからとか貰ったとかで持ち続けてる物が多くて自分で心底惚れ込んだ物が少ない。

好きだったがもう似合わなくてなってしまった服が少し、その他の大多数がまた着られることを楽しみにしている訳でもない服。

そんな物を保管するスペースと労力を割く必要があるのか。

 

髪の毛も数週間前に切ったのだが、行く前は自分がしたい髪型のイメージがあった。しかし、産後に困らない髪型が良いかと担当美容師と話し合っているうちに、思い描いた髪型とは離れていた。

 

合理的で正しい選択をしたと言い聞かせた。

 

一方で時間が経てば経つほど、自分に似合っていない感覚は強くなった。

 

しかし今日、そんな自分の気持ちに明確に気付いた。

個性豊かな街として有名な場所に一年ぶりに行ったことがきっかけだった。

 

その街では、並んでいる飲食店、洋服屋、八百屋、果物屋、食器屋それぞれに店主の人柄が滲み出ていた。

それでいて商品の価格は良心的で、気に入れば臆せずに手を伸ばすことができる価格だった。そして、私は自分がとても気に入ったそれらを一つずつ迷いなく買うことができた。

 

自分が好きな物を自覚し、所有する権利を自分に与えること。自分の好きな物の提供者を支援する表明をすること。全然してなかった。

 

誰に制限されたはずでもなかったのに、多分自分で気付かないうちにどんどん制限をかけた。そのうちに、自分の好きな物がぼやけて埋もれ、気付いてもいなかった。可哀想なことを自分にしていた。

 

なので、今までの物をいろいろと捨てて、これから少しずつ増やしたい所存。