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負のパッチワーク

毎月毎月、お給料日後のこの時期、とある銀行からメールが届く。

 

「お客さまにおかれましては、2016年10月末時点で特典提供の条件を満たされませんでした。」

 

もう何ヶ月も、マイレージクラブの特典を受ける条件に達していない。不適格であったという事実自体は仕方がないことだが、1度も応募していないことははっきりさせておきたい。応募していない特典について、不適格者であることを毎月、メールで報告されている。

毎月メールを開くときに、応募はしていなかったものの、何かの手違いでマイレージクラブの特典を受けられることになっていたりして、などという妄想がなんとなしに頭をよぎり、当然ながら今月もダメだったとうっすら落胆してしまう。

なぜ、告白してもいないのに振られたような気持ちを味あわされなければいけないんだと、全く同じテンションで毎月憤っている。月に1回、ちょうど忘れた頃に送られてくるので、いつもまっさらな気持ちで落胆してきた。そして今日、とうとう「いい加減にしろ」とはっきり思って、ブログに記すことにした。

ブログに記すにあたって、思いきってメールにクレームの返信をしてみたらWebの人気記事のようなおもしろい展開になるのではないか?と、返信メールを半分程度作った辺りで冷めた自分の視線に耐えられなくなり、メールを破棄した。

難癖とも受け取れるクレームを言いつけ、それらのやりとりをおもしろい事件かのようにキーボードを嬉々として打ち鳴らしながら書き示すなんてゴミクズだ。

 

メール画面をそっと閉じ、窓に映ったアラサーの微妙な表情と見つめ合いながら帰宅した。