うんち eps.3

子どもはうんち、おしっこ、おなら、ちんちんなどをおもしろがって言葉に発するイメージがあったが、実際に子育てがはじまってから納得した。彼らの生活の大半の時間を占めていた、身近で日常のことだからだ。

うんち、おしっこは親が子に聞かせた単語のトップ3に間違いなくランクインしているだろう。

 

アプリによれば新生児の頃は一日13回ほど、乳児の今は一日8回ほどおむつ交換をしている。

一日4回もうんちが出る日があり、笑える。

 

ドラマなどで、反抗的な態度の子どもに対して親が「誰がおしめを替えたと思ってるんだ‼︎(一人で育ったかのような思い上がりをするな)」と激昂するシーンは定番だが、実感として理解できるようになった。

 

とくに新生児はよく泣くし、産後の体が泣けるほど痛い中で十分な睡眠は取れず、おむつをひたすら替え続ける日々は辛い修行を強いられている気分だった。

 

ちなみに我が子はよくおならをする。赤ちゃんはおなら=うんちのサインが一般的なようだが、我が子は単独のおならをよくしている。

 

子に童謡を歌っている時、合いの手のようにおならが聴こえたこともあった気がする(産後はとにかく意識や記憶が朦朧としているので曖昧)。

 

夜中に暗い部屋の中で不機嫌に身をよじりながら、体から漏れ出るように二発放屁した時も笑えた。

 

夫がよく日常生活に溶け込むようなおならを放ってるので、子も父親に似たのだろう。

 

ちんちんの存在にはまだ気付いていないが、気付く日もそう遠くないと思われる。

 

あだ名 子eps.2

子はまだ生まれて数ヶ月だが、すでに複数のあだ名を持っているので紹介したい。

 

・元気丸

おもにお腹にいた時のあだ名。妊娠後期になっても常に胎動があり、休むことを知らない様子からこの異名がついた。

 

・まん丸ちゃん

物凄いスピードで成長しており、一ヶ月検診で5.26kgを記録。看護師さんやお医者さんから軽く笑われながらお祝いの言葉をもらった。

顔があまりにパンパンでまん丸なので口をついて出てくる。まん丸過ぎてもはや四角い時すらある。

 

・天才ちゃん

うんちができた、ミルクを飲みきったなど、立派な業績を上げた時にはこれで呼ばれる。

 

・宝物ちゃん

子は、朝のミルク泣き→ミルク後に気持ちが落ち着いてくると母の存在に気付くことが多く、目が合うとアラ〜あなたは〜‼︎という感じでにっこりと微笑んでくれる。

 

夜中のミルク泣き→ミルクあげはお互いに余裕がなく淡々と済ませてさっさと寝てしまうことが多いが、細切れの睡眠で寝不足気味の中、明るくなってきた外の光を受けて、子にニコッとやられると思わずこう呼んでしまう。

笑い 子eps.1

産前に髪の毛を切ってから四ヶ月ぶりに、行きつけの美容室でばっさりと髪を漉いてもらった。

短い髪がぴったりと馴染んで本来の私が戻ってきた感覚がある。

家路につきながら、バスから眺める景色の中で懐かしさが湧きあがった。

ちょうど去年の今頃に夫と同棲を始める物件を探しており、散策した街だった。あの日も今日のような気持ちがよい天気だったことも思い出された。

あの時は思いもしなかったが、無事に住む街、物件を決め、そして子を授かった。

この一年で私達の生活は何もかも変わった。こんなに変わるものかと思う。子どもという存在が持つエネルギーと影響力はあまりに大きい。

 

子は日々変化しており、少しずつ笑うことやその時間が長くなった。空腹が満たされてやっと母の存在に気づき、私を見て微笑む。

寝ながらも、にたにたと笑う。

何の夢か、くふふっ…と笑い声を漏らす。

かはっ、あははぁっ、けろけろけろと軽やかな笑い声を立てているが、やはり寝ている。

 

本日は、ゲーセンで大当たりしたのに全て回収できず怒る夢を見た。

 

私はどこかの地方に住む男性で、昔からの連れ、みたいな非ヤンキーグループに属していて、そのメンバーでゲーセンへ。

だがお金がないのでとても遊ぶ気にはなれない。

そこで各ゲーム機の釣り銭が戻るスペース、獲得メダルや賞品の受け取り口を調べて回る。

そこには中国人観光客が遊び飽きたらしい、メダルや釣り銭がたくさん放置されていて、私はそれをせっせと集めて自分のゲーム資金とした。ほとんどがメダルや1円玉、あとは10円玉なのだが、時々100円玉や500円玉が落ちている。

大雑把に回収して回っただけでも数千円以上の軍資金をすぐに得ることができた。金持ち旅行客様々だと思った。

いよいよゲーム開始で、初めは自分の好きなキャラクターの小さなぬいぐるみを獲ろうとした。しかし、新品のデジカメが運良く取れた。

元手ゼロで高額賞品をいとも簡単に獲得できた自分が誇らしかった。

また、私の遊んだUFOキャッチャーのギミックは難解そのもので、商品が置かれたスペースは常に回転しており、アームがどこに降りるかは回転速度に合わせないといけない。さらに、自分の荷物を置いていたゲーム台までがいずれ回転するなど知らずにいた。

そんなゲーム機で夢中で遊ぶうちに、ゲーム台が自動で入れ替わって私の集めたお金や当てたメダルが巻き込まれ散らばってしまった。

私は怒り散らしながらお金やメダルを回収するが、すぐ横にいる人々は私がまるで透明人間かのように、顔色一つ変えることなく楽しそうに遊び続けているのであった。

その温度差に怒りはさらに煽られ、店員を呼び出してゲーム機のギミックについて罵倒した。獲得物やメダルが紛失する可能性があるギミックをゲーム機に付けていることは異常だと。しかし思い返せば、そのゲーム機は、自分が獲得した商品をすぐ回収しないとUFOキャッチャーのアームが獲得商品をまた奪い返すような、決して油断できないゲーム機だった。

そして、散らばった金やメダルは私が属するグループの後輩一人と、近くにいた親切なおばさんだけが手伝って集めてくれた。しかし、おばさんはどさくさに紛れて私が獲得したデジカメを持ち帰ろうとしていた。

協力してくれる数少ない人材が二人、そのうちの半分が信用できない。もう一人の後輩だって、私のお金やメダルの回収を今どのような腹で手伝っているかがわからない。

一人で全てを回収しようとその場を離れれば、誰かに全て奪われるかもしれない。協力者と手分けをすれば、ある程度は回収できるが私ほどは真剣に掻き集めることはないので元通りまで回収が見込めない。店員なんて、私の怒りすら深刻に聞いておらず、真剣に回収するとは到底思えない…という感覚を最後に夢から目覚めた。

 

こんな夢を見たのは、前の晩にNetflixイカゲームを最終話まで見たからに違いない。

金持ちになる道がもう目の前に開かれたような強力な運気に乗せられているが、同時に人間不信にも陥り出す、というのはお金持ちになり始めた人間特有の心理なのだろうか。

だとすれば、金持ちへの道を歩み出すというのも、一口に幸せとは言い切れない。